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こんにちは。
保育教諭で2児の母 のん(non_writer)です。
最近「叱らない子育て」について書かれた書籍が本屋に並んでいるのをよく見かけます。
え?叱らなくていいの?
叱らない方が、子どもの成長につながるの??
親だってなるべく穏やかに子育てを楽しみたい。
叱らない方が子どもにとっていいのなら、喜んで叱らない道を選択しますよね。
17年間保育士として働いてきたわたしも「叱らない子育て」には賛成です。
しかし「叱らない子育て」は一歩間違うと、ただの「ほったらかし」になってしまいます。
この記事では「叱らない子育て」を正しく理解し、実践するための方法をご紹介しています。
「叱らない子育て」に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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叱らない子育てとは
叱らない子育てとは、文字通り叱らないで子育てをすることです。
しかし、子どもが何をしても叱らないわけではありません。
命や怪我の危険性がある行為に関しては、きちんと叱ります。
たとえば…
・車道へ飛び出そうとしている
・高い場所から身を乗り出している
・運転中にチャイルドシートを外そうとしている
・友だちに物をぶつけようとしている
・調理中の熱い鍋に触ろうとしている
では、叱らなくてもいいのはどんな時でしょう。
・水をこぼした
・絵本をやぶいた
・着替えが遅い
・お風呂にはいらない
・寝ない
このような場合は、叱らなくても大丈夫です。
なぜなら、できなくても(実は)大した問題ではありませんし、対話を通して解決すればいい問題だからです。
まずは、親が「しつけのために叱らなくてはいけない」という思い込みを捨てましょう。
叱ると子どもは怖がります。
怖い経験を重ねると、叱られる行動はしなくなります。
「え?それでいいのでは?」と思うかもしれませんね。
しかし、それは叱る人がいるからしないだけで、叱る人がいなければ不適切な行動をするかもしれないですよね。
全員とは言いませんが、親の前で【いい子】にしている子ほど、親のいないところでは驚くような行動をしている子は多いものです。
子どもも自分の心を守るために、バランスをとろうとしているんですよね。
健気です。
責めることはできません。
変わるべきは、子どもではなく、大人なのです。
命や怪我に関することはきちんと叱る。
それ以外のことは、叱らずに対話を重ねていく。
これが「叱らない子育て」の本質です。
叱らない子育てをするための3つのポイント
では、命や怪我の心配がない場面ではどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
3つのポイントについて解説します。
子どもの発達に合った環境を準備する
まず1つめは、子どもの発達に合った環境を準備することです。
子どもがしたら困ることを先回りして考え、環境から排除してしまいましょう。
そうすることで叱る回数がグッと減少します。
お絵かきが好きな子であれば、らくがきされて困るものはしまいましょう。
会社の書類や上の子の宿題などは、絶対しまっておいた方がいいですよね。
ただ好きな遊びを環境から排除するだけでは子どもがかわいそうなので、代わりのものを準備しましょう。
お絵かきが好きなら、いつも身近にノートと鉛筆を準備しておいてはいかがでしょうか。
「描きたくなったら、いつでもここに描いていいからね」と伝えておけばOKです。
わたしは子どもが小さい頃、100均で買ったカゴに、ノートと色鉛筆、シール、スタンプを入れて常にテーブルの上に置いていました。
同じお絵かきでも、壁に描けば【いたずら】に、ノートに描けば【遊び】になります。
大人にとって不都合な【いたずら】を、環境を整えることで【遊び】に変えます。
そうすると、叱らなくてもいい状況を増やすことができます。
先を見通せる声がけを行う
叱らなくてもいいように、大人が先手をうちましょう。
子どもの動きを予想して、声をかけておきます。
さきほどのお絵かきの例であれば、
「お絵かきしたくなったらさ、壁とか床に描いていいんだっけ?」
「ここに鉛筆とノートを置いておくから、描きたくなったらここに描こうね。」
と事前に伝えておくのです。
まだ問題が起こっていない状況であれば、お互いに穏やかな感情で話ができます。
子どもも夢中になっているお絵かきを途中で止められれば嫌な気持ちになりますが、まだお絵かきをしていない段階で適切な行動をイメージできれば、わざわざ叱られる行動を選択しないでしょう。
子どもを叱る回数を減らすためにも、望ましい行動ができるような言葉かけを事前にしてみてはいかがでしょうか。
失敗は成功のもと
子どもは失敗を重ねて成長します。
「失敗は成功のもと」
そう考えておくだけで、叱らなくても済みます。
もし、子どもがコップに水をなみなみと注いで運んでいたらどうでしょう。
「こぼすからやめなさい!」と叱りたくなりますよね。
でも、子どもはやってみたいんです。
「もしかしたら、自分はこぼさないで運べるかもしれない。」
そう考えています。
でも結局こぼしてしまうと、大人としては「ほら、だからやめなさいって言ったでしょ!」と叱りたくなりますよね。
叱られた子どもはどんな気持ちになるでしょう。
「叱られた…ぼくってダメな子だ」
「今回うまくいかなかっただけで、次はうまくいくかもしれないじゃん」
必要以上に自己肯定感を下げてしまったり、大人に反発することにエネルギーを使ってしまいます。
自分の行動を振り返る余裕はありません。
では叱りたくなる気持ちをぐっとこらえて、子どもの心情に着目した場合はどうでしょう。
「あんなに気をつけて運んでもこぼれちゃうんだ」
「このこぼれちゃったお水、どうしよう」
自分の行動を振り返ったり、失敗の後始末に考えを巡らせる心のゆとりがあります。
大人は、子どもがチラッと見て助けを求めてきた時に「タオルを持ってきて拭けばいいんだよ」と教えてあげればいいだけです。
これだけで子どもは自ら学習していきます。
失敗を糧にして、自分で考えて行動できる子どもに育っていく。
そう信じて見守れば、失敗しても叱らないスタンスを得ることができます。
叱らない子育てで育つ子どもの力
「叱らない子育て」をすると、大人のストレスが減るだけでありません。
子どもにとっても生きていく上で大切な力が育っていきます。
人と対話する力
叱らないぶん、子どもと対話する機会が増えます。
感情的にならず、お互いの気持ちや考えを伝え合う経験は、子どもにとって大きな力となります。
保育園や幼稚園に通っている間は大人が側にいますが、小学生になると子どもだけの世界がぐっと広がります。
そのときに対話できる能力があれば、友だちの話に耳を傾け、自分の気持ちを伝え、友だちとよい関係を築くことができるでしょう。
子どもがいつも大人の側にいる時期が、対話する力を育てるチャンスです。
叱らずに対話を重ね、子どものコミュニケーション能力を養っていきましょう。
自分で考えて行動する力
大人が先の見通しのもてる言葉かけを行っていると、子どもも自分の行動がどういう状況に行き着くか想像できるようになります。
自分や人が困らないよう、考えて行動できる力が身につくのです。
水をこぼす経験を重ねたうえで
「こぼれないくらいの水にしよう」
「走ったらこぼれるから歩こう」
と考えられるようになります。
親はいつまでも子どもの側で面倒を見てあげられるわけではありません。
思わず叱ってしまいそうな時はチャンスです。
子どもが自分で考え、行動を起こせる力を身につけらるよう、対話をしていきましょう。
チャレンジする力
「叱らない子育て」はチャレンジする力も育てます。
なぜなら失敗をしても対処すればいい、ということを知っているからです。
水をこぼしたら拭けばいい。
失敗を叱られ「ぼくはできないんだ」という気持ちが大きくなっていくと、挑戦しようとする気持ちも湧いてこなくなります。
失敗しても大丈夫。
失敗してもぼくの価値に変わりはないんだ。
失敗を乗り越えていけばいい。
そう思える子は強いです。
小さいうちにたくさん失敗して、乗り越えて、強い心を手に入れさせてあげたいですね。
失敗を乗り越えるために必要なのは、つめたい叱責ではなく、あたたかい対話です。
叱らない子育ての注意点
「叱らない子育て」をするうえで、3つの注意点があります。
1つずつ確認していきましょう。
なんでもかんでもやりたい放題はNG
叱らずに子どもを見守ることが「叱らない子育て」ではありません。
まず前述したように、命と怪我の危険性のあるものはストップをかける必要があります。
そしてもうひとつ意識することがあります。
それは「人の迷惑になっていないか」です。
子どものすることですから、ある程度の迷惑は許してもらえるかもしれません。
しかし世の中には、いろいろな価値観の人がいます。
親にとっては叱るほどのことではなくても、ほかの人にとってはどうかはわかりません。
あからさまに子どもの行動を嫌がる人もいれば、顔は笑っていても心の中では嫌な気持ちになっている人もいるかもしれません。
「ぜったいに迷惑をかけてはいけない」と萎縮する必要はありません。
「もし子どもが迷惑をかけてしまったら謝ろう」と心の準備をしておきましょう。
もちろん形だけ謝っておけばいいというわけではありません。
社会の中で生きていくためにはどのような行動をしていったらいいのか、子どもと繰り返し対話していくことが大切です。
親が子どもの奴隷にならない
「叱らない子育て」を意識していると、ついついなってしまうのが【子どもの奴隷】です。
子どもの言うがままに動いてしまう。
これでは子どもは間違った行動を覚えてしまいます。
大人と子どもはどちらも意志をもったひとりの人間です。
大人も子どもも対等であるという意識をもっておきましょう。
親が「嫌だな」と思うことは「嫌だ」と言っていいし、「やめて欲しい」と感じたものは「やめて」と言っていいのです。
人にも気持ちがあることを知り、自分の気持ちと折り合いをつけていくことを知ります。
また「自分も嫌なときは嫌って言っていいんだ」ということも知ります。
親が子どもの奴隷になるのではなく、子どもが親の奴隷になるのでもなく、対等な人間として親子関係を築いていきたいものですね。
目と心を離さない
対等といえど、子どもは子どもです。
まだ発達途中で、できないこともたくさんあります。
大人に守られるべき存在です。
子どもを信じているからといって、目を離してはいけません。
ひとりでは降りられない場所にのぼるかもしれないし、転んで大怪我をするかもしれません。
見た目は怪我をしていなくても、頭を強くぶつけているかもしれません。
まだまだ注意力が散漫で、自分の身を自分で守る術を身につけていない子どもからは目を離さないようにしましょうね。
目だけではなく、心を離さないことも大切です。
子どもが今どんな気持ちなのか、何を考えているのか、完全にはわからないかもしれませんが、淋しい気持ちや悲しい気持ち、不安な気持ちになっているときは察してあげたいものです。
そっと寄り添い、心の支えとなりたいですよね。
「叱らない子育て」を意識するあまり、子どもに無関心にならないよう気をつけましょう。
目と心を離さず、必要なときにはいつでも手伝える存在でいたいですね。
さいごに
親にとって子どもは宝物です。
子どもが幸せになれる子育てをしたい、と願っていると思います。
「叱らない子育て」は大人も子どもも幸せになれる育児法だと思います。
しかし「叱らない」というキーワードだけに意識がいってないかな、と感じることもあります。
叱らないことで子どもの育ちが歪んでしまったり、親が感情を失ってしまっては元も子もありません。
大切なのは、目の前の子どもと対話をすること。
忙しい現代の世の中で、子どもとゆっくり対話する時間もなかなかとれないかもしれません。
5分でもいいんです。
ご飯を食べているときでもいいし、お風呂に入っているときでもいい。
保育園から帰る車の中だけでもいい。
子どもと対話する時間を意識的にとるだけで、子どもの気持ちをひとつ、またひとつと知っていくことができます。
「もっとこの子を理解したい」
この気持ちが「叱らない子育て」の原点なのかなぁ、と思います。
命や怪我に関わらないことは、ゆっくり積み重ねていけばいいのです。
子どもの心と向き合いながら「叱らない子育て」を楽しんでみてくださいね。
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