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こんにちは、みはる(@haru23327386)です。
普段はクラウドファンディングの会社で仕事をしている2児の母です。
未就学児のお世話と仕事に追われバタバタの毎日です。
多くの方も家庭と仕事の両立に悩みを持っているのではないでしょうか。
今回はその中でも、管理職を辞められたご経験のある3名の方にインタビューさせていただきました。
管理職を辞めようと思った背景、またその決断を今どう思っているかをお伺いし、現在家庭と管理職との両立に悩んでいる方のヒントとなりましたら幸いです。
ちなみに管理職を辞めたいと感じた時の対処法の記事も人気なので良ければどうぞ!
中間管理職のストレスが限界…辞めたいと思った時の対処法
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元仕事人間が子育てとの両立を選択。『管理職の自分』ではなく『素の自分』が求められる環境へ
Sさん
ー長年、人材領域でお仕事をされているのですね。
Sさん:そうですね。最初は、色んな業界や仕事内容を知ることができる可能性を感じ、人材系の企業に入社しました。その後も人材領域の経験を活かしつつ、新たな挑戦ができる環境に挑戦し続けています。
ー管理職としてのご経験をお聞かせいただけますでしょうか。
Sさん:2社目での事業立ち上げの際、リーダーを経験。所属メンバーは50名程で所謂プレイングマネージャーとなります。自身もメンバーと同様の業務を行いながら、ピープルマネジメントやメンバー育成業務も行っておりました
ー事業立ち上げではどのようなことをされたのですか。
Sさん:事業を進めていく為の形作りをやってきました。まずはメンバーの育成と細かいオペレーションの設計をし、事業の体制を整えました。また、業界の知識が浅いメンバーでもスムーズに業務ができるようシステムのディレクションも担当しました。
ー業界知識が少ないメンバーにスムーズに業務をしてもらうポイントは何になるのでしょうか。
Sさん:まずはサービスの存在意義を認識してもらうことです。どういう人達にどういった効果があるのか、を噛み砕いて伝えることが重要になると思います。
ー事業のミッションバリューを共有する。ということですね。どのように浸透させたのでしょうか。
Sさん:毎日サービスの意義を具体的な事例など交えつつ、口すっぱく言い続けることでしょうか。またエンドユーザーの良い意見や感謝の言葉を共有することで、皆のモチベーションを上げることを意識していました。
ー社内での情報の共有が重要になってくるのですね。
Sさん:そうですね。メンバーからするとマネジメント層の考えがなかなか見えずらく、意思疎通が難しいところもあると思います。上の立場の者こそ何を大切にしているかを伝えることが大事。やはりマネジメントサイドから積極的にコミュニケーションを測っていくことが重要ですよね。
ー管理職を下りられたきっかけはなんだったのでしょうか。
Sさん:2人目の子供の誕生です。それまでの自分は仕事人間で、子育ての大変さは妻を見ていて痛感しながらも仕事をやりたい放題やらせてもらっていたと思います。しかし、2人目の子供の妊娠がわかり、おそらく自分がこの生活をし続けることで妻が壊れてしまうと考えて、上司に退職した方が良いのではないかと相談をしたのです。
ー最初は退職を考えられたのですね。
Sさん:そうですね。しかし当時の上司は「これまでよくやってくれていた。おかげで後進も育ってきているので、リーダーを降りるだけで良いのでは」と提案してくれたのです。
ーやはり管理職をしながら子育てするのは難しいのでしょうか。
Sさん:勿論、上手く両立される方もいると思います。ただ私は不器用な人間で、2つ以上のことをしっかりコミットするのが難しいと判断しました。プレイヤーに戻り、かつマネージャーよりは負荷の低くかつ専門性のあるポジションを用意してもらえたこともあり、自身で納得する決断が出せました。
ー管理職を経験したからこそ得られたものはなんでしょうか。
Sさん:格段と視野が広がり、見ているもの、見なければならないものについての解像度が高まりました。管理職のフォローもしやすくなるため、役割としては非常に面白さもあります。
ー管理職を辞めようか悩んでる方にアドバイスをお願いいたします。
Sさん:管理職を辞めることはとても勇気のいることです。私のように上司に相談できるのであればぜひ相談していくことをお勧めします。もし、そうでない環境であったとしたら、今とは別の環境を求めても良いかもしれません。
「管理職の自分」を求められる環境よりも「自分」を求められる環境に入れることが幸せだと思います。
ワーパパのパラレルワーク。管理職の経験は副業先で還元しています
Yさん
ー2社目からベンチャーに転職されたのですね。どのような思いからでしょうか。
Yさん:新卒で入った会社が歴史のある会社だったので年功序列や一般的なレールがあり、自分がどうなるか将来が少し見えている所がありました。もう少し楽しみたいという思いがありました。
ーやはりベンチャーだと若くても管理職につけるチャンスがあるのも魅力だったのでしょうか。
Yさん:正直当初は全く出世に興味は無く、事業内容の魅力やベンチャーならではの仕事の進め方に対して純粋に楽しめそうと思い入社を決めました。
ーこれまではどのような管理職についていましたか。
Yさん:以前の会社で3部門でマネージャーを経験しました。4名から30名と徐々にマネジメントする人数が増えました。直近では役員職に就いておりました。
ー管理職を辞めようと思った理由を教えてください。
Yさん:主に3つあります。まず、3人目の子どもが生まれたことです。夫婦ともに両親が遠方についているので自分達だけで子育てしなければならない為、自身も育児によりコミットすることを考えました。
ー確かに3人のお子さんを育てるのは大変ですよね。
Yさん:そうですね。2つ目は改めてより現場に近い存在になりたいと考えたからです。事業やプロダクトにしっかりと携わりたいと思ったんです。
ーそれはなぜですか。
Yさん:ベンチャーの場合、早期に管理職になれる可能性がありますが。一方で本来成熟しないといけない部分が追いついていないまま役職だけついてしまうことも。自身も改めてより専門性、そしてスキルを磨きたいなと考えました。
ー管理職を経験した上でまた現場で頑張りたいと決断されたのですね。
Yさん:3つ目の理由でもあるのですが、ベンチャーだと会社も刻々と様変わりし、そのフェーズに合わせて適任の役員がいると思うのです。ちょうど、組織の成長を考えた時に、自身がボトルネックになってしまうのもよくないと感じたのもありますね。
ー冷静に組織が良い方向へ行くにことを考えられたのですね。
Yさん:管理職はあくまでも一つのポジションだと思うのです。ベンチャーだからこそ、もっとライトにいろんな人が管理職に挑戦できるチャンスを作る可能性もあるのではないかと思います。その時必要な役割を実行できる方に就いてもらうというスタイルが定着すると良いですよね。決して優劣ではなく、その時にマッチする人をアサインする。
ー面白いですね。単純に部署の異動というイメージで多くの方が管理職を経験できたら社員の視座も高まりそうですね。
Yさん:現実問題、報酬や組織上、いろんなことがあるのでそんな簡単に管理職がコロコロ変わることは難しいでしょうけどね笑
ー現在はどのようなお仕事をされていますか。
Yさん:プロダクトマネージャーとしてプロダクトの戦略〜企画、実装まで担当しています。また、副業として業務支援、メンターのような立ち位置でスタートアップのお手伝いをさせてもらっています。
ーこれまでのご経験が副業で生きているのですね!
Yさん:そうですね、現職より若いフェーズの会社でこれまで管理職としての経験を活かしアドバイスをさせていただいてます。
ーとても希望がありますし、理想的ですよね。
Yさん:今後も一定量は自身でプレイングをし、新たな知見を得続けつつ、それを副業先にて還元することで学びのサイクルが回っている状態を作り続けていたいです。
7年の専業主婦・シングルマザーの経験を経て管理職に。女性管理職の意義とは?
Authense法律事務所 Managing Directors
株式会社ユニバーサルスポーツジャパン 取締役
株式会社400F 社外取締役
プライベートでは、男の子3人のママ
桐生由紀さん
ーこれまでのご経歴を教えてください。
桐生さん:子供の出産を機に新卒で入社した会社を退職し、約7年間専業主婦をしていました。しかし最初の夫を死別で亡くし、突然2人の子供を抱えるシングルマザーに。そこで再就職して入社したのが、Authense法律事務所です。
ー結婚を機に、目まぐるしいライフスタイルの変化をご経験されたのですね。
桐生さん:プライベートでの出来事もですが、キャリアにおいても全く想定していなかった歩み方をしていますね。Authenseは入社当時、30名ほどのスタートアップでしたが思い切って飛び込んでみて良かったです。本当に多くのことを経験できています。
ー社労士の資格を取得されたのは現職なのですね。
桐生さん:最初はバックオフィス業務を幅広く経験していましたが、人事領域に専門をシフトした際に、社会保険労務士資格の挑戦を決めました。資格取得することにより社労士法人が作れたらと良いなと思い、こっそりと勉強する毎日。無事資格取得しAuthense社会保険労務士法人の設立と同時に代表に就任しました。
ーとてもガッツがありますよね。順調にお仕事に邁進されている印象ですが、管理職から下りる決断をされたきっかけはなんだったのでしょうか。
桐生さん:三男の育休復職後も管理部長として複数部署のマネジメント業務に従事していました。しかし業務負荷がかなり重く、また当時は社内に周囲からの理解を得る事もかなり難しい環境で…。精神的にも肉体的にもかなり大きな負荷がかかり、一度自分と向き合ってプロフェッショナルとしての専門性の向上に努めようとシフトチェンジしました。
ー管理職を辞める決断をした時のことを振り返ってどう思いますか。
桐生さん:溺れかけていた自分を救うという意味では、良かったと思っています。将来自分がどうしていきたいのか、どうありたいのかをしっかり考える時間ができました。
ー1年後にはまた管理職に戻られたのですね。
桐生さん:当時、社長室のメンバーがなかなか定着しない課題があり、そこで私に室長ポジションの打診がありました。これはチャンスだと思い、なかなかハードな部署ではあったのですが、あえて子育てしている時短正社員の女性だけでチームを構成し、それでも仕事が回る様子を社内に示していきました。時短で働く女性に対する印象を変える大きな転機となりましたね。
ー桐生さんはとても女性に勇気を与えてくださる存在ですね。家庭との両立で管理職というポジションに悩んでいる方は多くいらっしゃいますよね。
桐生さん:長い人生の中で仕事と家庭・育児のバランスは、その時その時で強弱があってよいと私は思っています。一時的にお休みする期間があっても、またチャレンジしてほしいですし、自分自身の心の声と向き合いながら、キャリアを築いて行けたら良いですよね。
ー女性管理職の存在はにはどういった意味があると思いますか。
桐生さん:マネジメントスキルは、どのような職種、どのような会社でも使うことが出来るので身に着けておくことで、キャリアの幅が確実に広がります。これは女性の社会的地位向上、報酬の向上にも必須。また、意思決定の場に女性の皆さんが入って行く事で、会社の仕組みを自らの手で変えていく事が出来る機会となります。
ー最後に、桐生さんの今後の目標を教えてください。
桐生さん:7年の専業主婦+シングルマザーからの再就職は至難を極めました。それを救ってチャンスをくれたのは、Authenseというベンチャー企業でした。そういった経緯から、IPO支援や人事、組織構築の支援など、ベンチャー・スタートアップの力になれるようなお仕事を引き続きやっていきたいです。
ーご自身の経験が仕事の活力となっているのですね。
桐生さん:そうですね。もう少し個人的な目標でいうと、女性活躍支援で様々な企業の力になり、家事、育児、仕事の両立で悩んでいる女性や男性を応援していきたいですね。
おわりに
インタビューを通じて、改めて育児とキャリアの両立について考えさせられました。
何を大切にしたいか、将来どうなりたいのか、本質を見失わず、自身で環境を変える勇気も必要かもしれません。
時には辛い決断も下しつつも、現在いきいきと仕事に取り組まれているインタビュイーの皆様。これは多くの方に勇気をも与えるのではないのでしょうか。
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