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こんにちは。副業キャリアコンサルタントのAsami(@asami_career)です。
2回目の育休中に副業をスタートさせ、その中の一つとして子育てキャリアナビで記事を執筆させていただいています。
さて、今回のテーマは「男性育休」について。
法改正が決まり、一時期話題にもなりました。
育児休業取得率は、男女で大きく差があります。
厚労省の調査によると、2019年度のデータでは、女性が83%なのに対して、男性は7.48%の実績でした。
2020年度には男性の取得率が12.65%に上がりましたが、取得した日数について言えば、男性では5日未満の取得が28%でした(育休取得者を100%とした場合)。
(令和2年度雇用均等基本調査より筆者作成)
2022年4月からは改正育休法が施行されます。
そうは言っても、うちの会社では男性が育休をとるなんて難しい…。そう思っている人もいるかもしれませんね。
でも、そんな人にこそ伝えたい。男性が育休をとることで、何を得られるのか。
私の夫は二度の育休を取得していて、それぞれ2か月と4か月と比較的長期の取得です。
今回の記事では、夫が二度の育児休業を取得した実体験と、そこから得られたことについて、お伝えしていきたいと思います。
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男性の育休取得、法改正で何が変わった?6つのポイント
まず、今回の法改正で何が変更になったのでしょうか?
6つのポイントを簡単にまとめました。
- 「育休とれるよ。とる?」と確認するのが会社側の義務に
妊娠・出産(本人またはパートナー)の申し出をした社員に対して、育休に関する制度などを周知し、取得を希望するかどうかの個別確認が必須になります。 - 新たに産後8週間以内に4週間まで取得できる制度が新設
従来の育児休業とは別に、産後8週間以内に最大4週間まで取得できる育休(=産後パパ育休)が新設されます。 - 分割取得OK
前述の「産後パパ育休」と、改正される育休制度がともに、どちらも2回に分割して取得することができます。つまり、一人の子どもにつき、最大計4回の育休取得が可能になります。 - 申請期限は2週間前までに短縮。産後パパ育休中は一定量まで働いてOK
従来1か月前までだった申請期限が短縮されます。また、新設された産後パパ育休では、所定労働日時の半分を上限に、働くことが可能です。 - 有期雇用でも、無期雇用と同条件で取得可能に
- 大企業では男性育休の取得率公表が義務化
労働者側として特に重要なのは1、2,4でしょうか。
パートナーの妊娠を会社に報告した時に、育休をとるかどうか個別に確認されることになります。
また、男性版の「産休」(産後すぐの休業)が新設され、2週間前までの申請でOKなど取得しやすくなりました。
(画像:PAKUTASO)
二度にわたって数か月の育休を取得!初めて実感した育児の大変さ
そうは言っても男性の育休なんて…。うちの会社は忙しいし、長期間の取得は難しい。
そのように思う人もいるのではないでしょうか?
ここからは、実際に2回にわたって数か月間の育休を取得した私の夫の事例をもとに、男性の育休に関するリアルな体験談をお伝えしていきます。
二人同時に「親」になれたことで、夫への感謝の気持ちが急増(妻目線)
最初に妻である私の視点から述べていきます。夫が育休を取得して最も良かったことは、
夫婦で同時に「親」になれた、と思えたことだと思います。
二人同時に育児の「当事者」になれた、とも言えるかもしれません。
夫・妻の二人の子どもでありながら、妊娠や出産は女性だけが経験するものです。そのことにより、いつしか育児が女性中心になってしまうことは多く起こっています。我が家の場合、夫の育休取得により、親である自覚を二人で同時に持つことができました。
それにより、たとえば家事分担や、突発的な子ども関係の対応など、家庭に関連する様々な事柄において、二人で平等に関わることができるようになったと感じます。
わが子の成長の瞬間に立ち会える&育児の大変さを理解(夫目線)
育休に関して夫にも聞いてみたところ、取得してとても良かったと感じているとのこと。
数ある中で最も良かったのは、「子どもの成長の瞬間に立ち会えたこと」と感じているそうです。寝返りや立った・歩いたなど、子どもは大人の何倍ものスピードで、日々成長していきます。仕事をしていれば見られなかった成長の瞬間に、自分が立ち会えるということに大きな喜びを感じたといいます。
また、育児の大変さを身をもって知り、心から妻と協力しようと思えたこともメリットの一つだったと感じているようです。
(画像:PAKUTASO)
慣らし保育も安心。我が家の場合①
~第一子、妻の職場復帰前後で2か月間の育休取得~
ここからは、具体的な育休取得期間とその過ごし方についてお伝えしていきます。
第一子の取得時は、妻である私の職場復帰のタイミングに合わせて、2か月間の育休を取得しました。なぜ出産直後に取らなかったかというと、出産直後は実家の助けを借りることができたからです。
このタイミングで取得して良かったと感じるのは、慣らし保育の送迎を夫に任せられたこと。慣らし保育というのは、保育園入園後の2週間~1か月程度の間、1日2時間程度の短時間から保育園生活をスタートし、徐々に保育時間を延ばして子どもに慣れてもらうことです。
通常、この期間はお迎えの時間が早いため職場復帰が難しいのですが、我が家は夫が対応することで妻である私はスムーズに職場復帰することができました。
上の子の送迎から、食事洗濯掃除まで。我が家の夫の場合②
~第二子、出産日から4か月間の育休取得~
続いて第二子の取得時は、出産日から4か月間の育休を取得しました。
この時は2020年。コロナ禍の出産で実家を頼ることが難しかったことと、上の子のケアが必要になることから、前回より期間を延ばして出産直後に取得することにしました。
夫の育休中、食事の用意や洗濯・掃除など、家事はすべて夫が担当してくれたおかげで、出産直後の私は体力回復に専念することができました。
また、育児は二人で担当し、女性にしかできない授乳以外は夫婦どちらでもできる状態にしました。生後数か月間は赤ちゃんが夜間に頻繁に泣いてお世話が必要になるのですが、夜間の対応も夫婦交代で対応することで負担を分担できたと考えています。
気になる業務や家計への影響は?実は思ったよりも影響度合いは小さい
4か月も仕事を休むと、業務への影響が気になります。
夫の職場では、当初の想定よりも影響は小さくて済んだようです。育休を取得したいと職場で報告した時は、上長や周囲の同僚から非難されることはなく、労いの言葉など温かく受け入れられたとのこと。
担当業務に関してはもともと属人的な業務が少なく、誰でも引き継げる体制になっていたため、人員確保の点でも困難が少なかったようです。
また、気になるのが家計への影響。収入が減ることへの不安は誰しも感じるのではないでしょうか。
育休を取得すると、雇用保険から「育児休業給付金」を支給されます。
これは、休業開始から6か月までは賃金の67%、それ以降は50%が支給されるというものです。
賃金の67%だと休業前に比べて少ないと思われるかもしれません。
実は、育休中は社会保険料が免除され、所得税もかかりません。
そのため、収入は減るけれども控除も減ることになり、実質的に休業前の約8割の手取りが確保されます。
収入面について、意外と経済的な負担は少ないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
※育児休業給付金の支給額には上限があります。
(2021年11月時点で、支給率67%の場合の上限額は、301,902円)
詳しくは厚労省の案内などを参照ください。
(画像:PAKUTASO)
男性が育休を取得するときに押さえておきたいポイント
ここからは、まとめとして、実際に男性が育休を取る時に大切だと感じたことをお伝えしていきます。
「名ばかり育休」にならないために。夫婦間のコミュニケーションは密に
「夫が育休として休みをとったけれど、実際は全然育児や家事をせず家でゴロゴロしている。」
残念ながらそんな話を耳にします。
私の友人にも、夫が3か月間の育休をとったけれど、まったく家事も育児もしなかったという人がいました。
「育児」休業をとるからには、育児や家事で協力し合いたいのが本音です。
このような「名ばかり育休」にならないためには、ありきたりかもしれませんが、日頃から夫婦でコミュニケーションをとっておくことが大切だと思います。
子どもができたらどんな家庭を築きたいのか?
夫と妻の家庭内の分担はどんな形が理想なのか?
夫が育休をとるとしたら、それは何のためにとるのか?
そういったことを日頃から夫婦で対話しておくことで、出産を迎えた後にお互いが同じ方向を向いて協力しあえるように思います。
会社での日頃の信頼関係がスムーズな育休取得につながる
育休を取得する時、上司や同僚の目が気になって取りにくいと感じるかもしれません。
それを払拭するには、社内での信頼関係を築いておくことです。
- 普段から真摯に仕事に取り組むAさん
- あまり真面目でないBさん
それぞれから育休取得の申し出があった場合、上司としてどちらも断ることはできませんが、やはりAさんの方が好印象ですよね。
育休取得のためだけに、というわけではありません。
いずれ仕事の融通を利かせやすくするためにも、日頃から仕事には真面目に取り組むことをおすすめします。
おわりに
いかがだったでしょうか?
所属している企業や仕事の内容によっては、長期間の育休を取得するのはまだまだハードルが高いのが現実です。
ですが、社会の風潮は少しずつ変わってきています。また、男性側が育休を取得することで、長期的な夫婦関係や家族関係に良い影響を与えると私自身の経験から自信を持ってお伝えできます。
この記事を読んでくれたあなたが、男性が育休を取ることに対して前向きな気持ちになってくれていれば幸いです。
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